■Final Game (Album 37℃)
【それを思うきっかけは間違いなく母親の死なんだよね。】
重厚感のあるバンドサウンド。ボーカルの低音から高音へのスイッチ。イヤホン爆音で快感。
りゅう>「ファイナルゲーム」ね 今井さんが好きなの。
F>(笑)メンバーよりも今井さん推しっ
なんで今井さんは「Final Game」なんだろう。
りゅう>できる最大限の音が取れたみたいな・・・
F>・・・?? ちょ よくわからない どゆこと?
音を出すのはTRI-toNeな訳でしょ?
りゅう>そうそう それを収録するでしょ、その音よ
魚だったら脂のってて活きの良いやつ釣れた。みたいな。
F>すごいな そういうのがあるんだ。
それは今井さんっていう職人さんの感覚なんだね。
「Final Game」も君、良い声出てるんだよなあ
高いキーなのにかすれちゃわないでちゃんと君の出る範囲の高い声で歌ってる。
りゅう>ありがと。だからさ、大変(溜息笑)
F>楽器隊もめっちゃ良い音だった
りゅう>そこなんだよ、今井さんが最大限の音が録れたって言うのは。
10年前に録ったFinal Gameも良かったんだけど2025年版のFinal Gameはもうブッちぎってるよ。
F>またわかんなくなっちゃった。
10年前も2025年版も同じ頃に録音した素材の中からチョイスして
また組合わせる訳でしょ。なんで、そんな変っちゃうの?
りゅう>録った音源に対して、少しずつ加工をするじゃん。
F>はい
りゅう>なんだろう・・・。下味を付ける的な感じ。
その下味の付け方が当時は例えば国産の銘柄塩を使いました。
だけど、今回はその中からさらに製法にもこだわって天日干しの塩を使ってみたんだよね。
そしたら全然 味が違うじゃん!もっと美味しくなった!みたいな。
F>例え(笑)そんなに変るもんなんだ。
りゅう>今井さんがやってるミックスっていう作業は、料理と一緒なのよ。
F>そうするとさ 「JOY」のボーカルの質問とかぶるんだけど・・・
一番いい音と一番いい音をつなぎ合わせてさらに料理法にもこだわって
今回ベストアルバムを作ってて。楽器隊はそれをライブで再現出来るのかな。
りゅう>みんなもう練習ですよ(大笑)。
F>(大笑)
りゅう>何をしてても「これが最後かもしんないね。」みたいな。
「Final Game」を制作した頃はそういう事をぼんやり考えていた頃だと思う。
いやあの・・・ 当時はまだ人が亡くなるとかそういう話ではなく
なんかこう、「いつか終わっちゃうんだろうな。」みたいな。
そういう感覚が結構強かったのかな。
いつ終わりになるか分かんないんだからもうやっちゃえよ!みたいな。
F>この頃 確かに君よく言ってたよ。
「今しか出来ないことを精一杯やろうよ。」って意味の言葉。
りゅう>あ そう?今 インタビュー受けてて気が付いたんだけど
やっぱ10年以上前からそういう価値観だったんだ。
俺さ、最近色々やってるじゃん。
F>やってるよね。TRI-toNe以外にイモホリーズってバンド組んだし。
ソロでギター弾き語りの2マンライブもシリーズ化したし。コピバンも新しいの始めてたね。
りゅう>で、なんかやっぱ聞かれるんだよ。すごい仲いい音楽仲間とかに。
「なんでそんなにやってるの?」って。
聞かれるから改めて考えて、
「自分がやれる事やっとかないとさ。後悔しかしないと思う。」って答えるんだよ。
生き急ぐ沼にハマっちゃったのかもしれないな(笑)
それを思うきっかけは間違いなく母親の死なんだよね。
母親は65歳とかで亡くなってるから、自分が今46歳で
もう20年無いんだもん。
F>まあ君は150歳まで生きると思うけどね(笑)
りゅう>亡くなる前から体にはガタがきててさ。
自分がやりたいと思ったことは、ほんとにやっとかないと。
金も体もついて来れなくなっちゃうなって。
俺のなんとなくな経験値でしかないけどね。
F>説得力が出ちゃったね。
りゅう>ん?
F>36歳の頃に作ったFinal Gameの歌詞に。
りゅう>ああそうだね。母親もそうだし
母親の2年前に旅立ったうちらの親友女子もそうだしさ。
やっぱあの辺は面くらったよね。
だから36歳の頃より全然具体的に思い浮かんじゃう。
最後のゲームだなと思ってやっていかないと、なんも達成していかなくない?みたいな。
F>あー、「Final Game」深いね。そう考えると。
りゅう>深くなってきたんだよ。いろんな経験が増えちゃって。
最近スタジオで「Final Game」を歌ってて
なんとなくあった違和感の正体が母親や親友女子の事だって今わかった。
やっぱ飲みニケーションだね♪
この曲 今回のフェスで久しぶりにお客さんの前で演るんだけど
すごく楽しみになってきたよ(笑)
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